ほぼ童貞日記

24歳男性です。性のことをロジカルに話すのが好きです。しんみりとした性の話を聞くのも好きです。

出会い系で出会った人と、たった5分で解散した話。

日時:2022.10.16 20:30頃

場所:新宿歌舞伎町付近


この日、出会い系アプリのPCMaxに登録しました。ひと肌恋しい気分だったので、つぶやき機能で「今から会える人いますか?」と呼びかけている人を探してみると、1人の女性が目に付きました。女優・モデル業をしている小柄な女性です。大阪から新宿まで旅行に来ている途中で、会える人を探しているとのことです。登録されている顔にも好感を持ったので、メッセージを送ってみました。

 

ご飯か飲みに行きませんかと声をかけると、大人の関係目当てとのことで、ホテル代とは別に1万5千円を欲しいとのことでした。すこし警戒しましたが、援交女子だろうと判断したため、その条件を受け入れて、会う約束をしました。

新宿のアルタ前に20時集合ということでしたが、「ご飯が出てくるのが遅かったので20時半集合でもいいですか?」とメッセージが届き、「いいですよ、ゆっくりしてください」と返して、20時半集合になりました。

 


アルタ前に到着しました。白の服に黒のスカートという、事前に聞いていた通りの格好の女性が立っています。近づいていくと、向こうが僕に気づいて、声をかけてきてくれました。人当たりの良い女性です。最初にひと通りの挨拶を交わした後、ホテルが多い歌舞伎町の方へと向かうことになりました。


僕がもじもじしている様子を見て、

「もしかして緊張してますか?」と言葉を掛けてくれました。

「緊張してます。人見知りなんです」

「こういうアプリで出会うのは初めてですか?」

「以前別のアプリで出会った時に、業者に騙されてしまったことがあります」

「そうなんですか?」

「今と同じ歌舞伎町付近に集合して、ホテルへと向かい、ホテルの中で事前に約束していた額を渡しました。それからしばらくして、女性が荷物を持って部屋から出て行ってしまい、それっきり帰ってこなかったんです」

「ええ……女性が出て行く時に、何か言わなかったんですか?」

「ゴムを買いに行くと言っていて。ゴムならここにありますよと伝えても全然聞いてくれなくて、そのまま出て行ってしまったんです」

 


相手の女性はいま大阪から旅行に来ていて、なんと今日の夜行バスで大阪に帰るそうです。10時すぎの便に乗りたいから、今から1時間ぐらいしか一緒にいられないと言われました。

「1時間って、かなり短くないですか? お店の女の子とのプレイ時間ぐらいですよね」

「どれぐらいの時間を想定していましたか?」

「2時間とかそれ以上とかかなと。いちゃいちゃするのが好きなので」

「いやだったら良いですよ、無理しなくて」

「いえいえ、大丈夫です」

そう答えたものの、やはり引っかかります。


しばらく考え続けていて、こう提案しました。

「1時間だったら、1万円に下げられませんか」

「それはできないです。最低1万5千円です」

「そうですか、わかりました」

「じゃあ、今日はもう無しにしませんか? 部屋に入ってから揉めたらややこしいし」

その女性はすでに僕と反対側に向かって歩き出そうとしています。それでやむを得ず、

「じゃあ今日は無しで。申し訳ないです」

「いえいえ。お気をつけて」

「お気をつけて」

 


こうして解散しました。合流してからたった5分ほどの出来事です。条件が合わなかったからとは言え、自分が相手に捨てられてしまった感覚になり、惨めな気分を味わっていました。


今から思えば、この女性は典型的な業者だったのかもしれません。いま旅行中というのは本当だとしても、いきなり大人の関係の話をしてきたり、顔写真をプロフィールで全部公開していたりと、業者らしい怪しい要素がたくさんあります。集合したあと、僕が業者にだまされたことがあると話したのを聞いて、この人はもうだませないかもしれないと感付き、僕に見切りをつけたという風にも捉えられます。

あるいは、ただ純粋にお金がほしくて援助交際をしただけかもしれません。女優の仕事でオーディションに受からず、お金を切実に欲していたという可能性も考えられます。

 


なお、別れてしばらくしてからPCMaxのアプリを確認すると、その女性のアカウント自体が削除されていました。僕も嫌気がさして、その場でアカウントを削除しました。

真相はわからないまま、相手の女性は暗やみの中へと消えていきました。